読解力や語彙力の低下が叫ばれる中,必ず言われる言葉が「本を読みましょう」ではないでしょうか。
しかし,「本を読みましょう」では学力は伸びません。
それはなぜでしょう。
読めない子は読めない
冷たい言い方になってしまいましたが,これは諦めた方がいいという意味ではありません。
「英語を話しましょう」と言われて,話せるようになる人がどれだけいるでしょうか。
「25メートル泳ぎましょう」と言われて,泳げるようになる人はどれだけいるでしょうか。
「本を読みましょう」も,これと同じです。そう,そもそも読み方が分からないのです。
読み方が分からないというのは,1文字1文字,または単語を読めないという意味ではありません。
文章の意味を理解したり,表現された世界を想像したりする力が不足しているということです。
1文字1文字たどたどしく読んでも,意味の分からない言葉をどれだけ読んでも,読めないものは読めないのです。
正しくは「絵本を読みましょう」です!
一口に絵本と言っても,様々な年齢に対応した絵本があります。
例えば,赤ちゃんに読むような本当に絵だけの絵本もあれば,もはや絵本を超えて小説に近いような絵本もあります。
もし,子どもに読解力や語彙力をつけたい!と思う方は,本ではなく絵本を渡してあげましょう。
最初は「何で絵本なんて読まないといけないの」と言いながらも,おそらく絵本を真剣に読むでしょう。
そして,その子にあったレベルの絵本を見つけ,たくさん読ませてあげてください。
その子のレベルを見つける(見定める)という作業が,何より大変かもしれませんが,これが見つけられれば大丈夫です。
自然と読解力も語彙力も伸びていくでしょう。
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